【地方創生×空撮】ドローンエモーション田口厚代表インタビュー

観光PR7段目
photo by ドローンエモーションHP

 現在の弘前城の天守閣は近代に復元されたものではなく、江戸時代に築城されたものです。天守にかぎらず、堀や石垣などの城郭も、ほぼ当時のもの。伝統によって守られてきた城跡なのです。

 弘前城を大切にし、シンボルとして未来に残そうとする弘前の人たちの想いや、歴史的価値を伝えることこそ、弘前という街や、そこに住む人の魅力を伝える最適な手段だと思うのです。実際、弘前市はこの修理事業を魅力として発信し、地元民や観光客で天守を引張る参加型の曳家や、天守と岩木山を見ることができる展望台の建設などにより、集客数を増やしています。日本を訪れたいと考えている外国人の方に、そのような歴史的な魅力が感じられるコンテンツを届けたい。現在、同じような考えをもった歴史家の先生とも協力して、コンテンツ制作を進めています。

 少し話を整理すると、日本の四季や歴史と絡めたインバウンド需要を、ドローン動画を使って喚起することがビジネスの大枠となります。クライアントは地方自治体で、年間通じて、地域に通わせてもらいながら情報発信に関わらせてもらいたいと考えています。また、ドローンエモーションを運営する中心メンバーはウェブ畑出身です。さきほど説明させてもらったように、SNS上での運用など、撮影した動画をいかに配信していくという側面までサポートさせてもらうというのが全体的な計画となります。

―石川県で撮影された動画を拝見させていただきました。日本の風景の美しさを垣間見ることができるようなコンテンツだったのですが、同様の動画はすでに多く撮影されているのでしょうか

手取峡谷_ドローンエモーション1

 はい。現在、多方面からお話をいただき制作を進めています。石川県のPR動画は、地元の代理店の方、そして東京の映像ディレクターの方とタッグを組んで撮影させてもらいました。動画に出てくる場所は、地元の代理店の方も知らなかったスポットで、チームで見つけて撮影させてもらいました。

 最近では、さきほど歴史のお話をさせていただきました弘前城も、弘前公園と国交省の許可を取って撮影させていただきました。

 また弘前城の付近には、禅林街という知る人ぞ知る地元のスポットがありました。歴史の先生からぜひ撮影するべきだと強く推薦されまして。最初はあまり乗り気ではなかったのですが、実際に撮影したらものすごく魅力的なんです(笑)。まっすぐな道の両脇に、33軒のお寺があり、街道の最終地点にも大きなお寺がある。禅林街は観光地としてはそれほどメジャーじゃないのですが、こんな場所があるのだなと、撮影しながら感慨にふけりました。こちらは、地元の警察に道路使用許可をいただいて、いわゆる車両の“迂回コントロール”もさせてもらいました。各担当部署に申請書や迂回路の計画を提出して、撮影時間は1~2時間となりました。

河鐘基

記者:河鐘基


1983年、北海道生まれ。株式会社ロボティア代表。テクノロジーメディア「ロボティア」編集長・運営責任者。著書に『ドローンの衝撃』『AI・ロボット開発、これが日本の勝利の法則』(扶桑社)など。自社でアジア地域を中心とした海外テック動向の調査やメディア運営、コンテンツ制作全般を請け負うかたわら、『Forbes JAPAN』 『週刊SPA!』など各種メディアにテクノロジーから社会・政治問題まで幅広く寄稿している。