【地方創生×空撮】ドローンエモーション田口厚代表インタビュー

―撮影機体は何を使用されているのでしょうか?また、撮影時には複数台飛ばすこともあるのでしょうか?撮影時または撮影許可を得る上での注意点、現場での体験についてお聞かせいだけますか

 現在、主にDJIの「ファントムシリーズ」で撮影をさせていただいております。最近、発売された「ファントム4」も使っています。たまにファントムシリーズよりも一回り大きな「インスパイア1」を使うこともあるのですが、機体サイズによる機動力を考えるとファントムシリーズを使うことが多いですね。

 実際の撮影で複数台飛ばすこともあるのですが、3台以上になるとペアリングが上手くいかなくなったり、撮影に支障をきたすことが増えるので、なるべく避けるようにしています。

 やはり、ドローン空撮については許可をしっかり取るということが大事だと思います。未許可の撮影は、ドローンに対する世論の悪化を招きますし、私どももそこは徹底したいと考えています。

 そういえば、NHKで「真田丸」がはじまる前、上田城の撮影にも行ってきました。当時、事前にしっかりと許可を取って、お城を管理されている方の立ち会いのもと撮影を行いました。ただ、その撮影を見かけた方からの誤解で通報が行ったのでしょう。すぐに警察が来まして。長野県では善行寺の事件(ノエルと名乗る少年が善光寺にドローンを墜落させた事件)があったじゃないですか。それと関係しているのかもしれませんね...。ちなみに、真田信幸が江戸時代におさめていた松代城にも撮影に行ったのですが、そちらも警察の方が来られました。

―長野県の地元の方の反応は「善光寺コンプレックス」とでも名付ければよいのでしょうか。やはり、無謀な空撮や落下が世論や社会に与える影響というのは非常に大きいのかもしれません。当時、法律が整備されていなかったとはいえ、あのような事件がドローン空撮の市民権獲得の障害になっているという点は否めなそうですね。

 現在、テレビ局の方でも空撮動画を使いたいという需要が高まりつつあります。ただ、コンプライアンスの観点から、無許可の映像は使わないという方針を徹底させています。当然ですが、許可の申請をしっかり、また効率的に行うというのは、ドローン空撮ビジネスにとって必須でしょう。

 なお、しっかりと事業計画さえ提出すれば、基本的に許可はおります。窓口もいろいろありますが、スタンスは同じ。「史跡のアーカイブ化、観光PR動画制作など、有益なことに使う」ときっちりと説明して、手順や計画をお伝えするということを徹底させれば、それほど難しいことではありません。

河鐘基

記者:河鐘基


1983年、北海道生まれ。株式会社ロボティア代表。テクノロジーメディア「ロボティア」編集長・運営責任者。著書に『ドローンの衝撃』『AI・ロボット開発、これが日本の勝利の法則』(扶桑社)など。自社でアジア地域を中心とした海外テック動向の調査やメディア運営、コンテンツ制作全般を請け負うかたわら、『Forbes JAPAN』 『週刊SPA!』など各種メディアにテクノロジーから社会・政治問題まで幅広く寄稿している。