無人自動車の権威ダニエラ・ラス所長、無人車の現在と未来を語る

ロボティア編集部
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洗濯機の歴史
photo by duquesnehunky.com

ロボットの発展や無人自動車は、人類の生活をどのように変えていくのでしょうか

人類の最大の発明の一つは何だと思いますか?わたしは「洗濯機」だと思います。洗濯機の発明で、女性は洗濯する時間から解放され、その時間を自己啓発に充てることが可能になりました。私も洗濯機が洗濯をしてくれる間に、本を読んで研究をしています。
私たちがやらなければならないことの中で、単純で意味のない労働をロボットが代わりにこなしてくれると考えてみましょう。その時間内に、私たちは多くのことを行うことができるでしょう。

無人自動車も同様です。現在、アメリカ人は1年に合計470億時間を運転するために使用しています。その時間に運転をせず、別の何かをすると考えてみてください。時間を稼ぐということは、非常に大きな「革命」です。無人自動車が開発されれば居眠り運転という言葉も消えるでしょう。自動車がコンピュータのように、様々なデータを集めて、交通渋滞を避けることができれば、燃料や時間を節約することにもつながる。

経済的な観点からもメリットは大きい。世界では5秒ごとに交通事故が発生していますが、その事故の95%が人間の動作ミスによるものです。また交通事故で、毎年124万人が命を失っている。これによる経済的な被害は、年間2770億ドル(約33兆円)です。交通事故は、世界8位の死亡原因であり、高血圧、心臓病よりもそのリスクは高い。無人自動車の開発は、人類の生存に心臓病の特効薬を開発したことよりも、その効能を発揮するわけです。

現在の無人自動車開発がぶつかっている技術的な制約は何ですか

自動車がセンサーやカメラに依存することから抜け出し、より状況を的確に判断することができる「人工知能技術」の開発を進めることです。現在、自律走行技術は車線を守って走る点に関しては精度が高い。しかし、大雪で車線が見えない場合はどうでしょうか。また工事中で障害物が車線を防ぎ、横に行けという指示が出ている場合もあるでしょう。その状況では、既存のレーダーやセンサー、カメラだけでは移動することができません。状況を把握できる人工知能技術が必要になるのです。

ロボットも同様です。私たちは好きな形のロボットを一通りすべて作成することができる技術があります。問題はそのロボットの活用度を高めること。すなわち、プログラムやソフトウェアを開発することでしょう。コンピュータが開発された後に、数多くのプログラムが開発され普及につながりました。今後は、ロボットがそうなるでしょう。