世界で徐々に増える農業を支える人工知能とロボット

ロボティア編集部
ロボティア編集部

LettuceBot
photo by Blue River Technology

 一方でアメリカでは、トウモロコシや豆、綿畑だけでも、年間およそ14万トンもの除草剤が使用されており、この浪費問題が懸念されている。ブルーリバー・テクノロジーズ社(Blue River Technology)は、「レタスボット(LettuceBot)」と呼ばれるロボットで、このような問題に対する解決策を見出している。レタスボットは、一見平凡なトラクターに見えるが、実際はこのトラクターには機械学習エンジンが搭載されている。

 レタスボットは1分あたり5000個ずつ、花つぼみの写真を撮影。コンピュータ・ビジョン技術を用いて、生育し始めたレタスのかたちや間隔を認識し、6mm以内の誤差範囲で雑草を確認して除草剤を散布する。また、混み合い過ぎた箇所のレタスにも、成長が好ましくないと判断し、除草剤を散布する。これが、すぐ隣の残された芽に適度な濃度の肥料となって、生長を助けるというしくみだ。いまだ開発途中ではあるが、農作物の識別は人工知能に学習させることで、十分に可能だと言われている。

 同社は、「いままで間引き作業や除草作業には、人手や農薬を利用することが多かったが、このレタスボットを利用すれば、化学物質の使用を90%削減できる」と説明している。このシステムは現在、アメリカで毎年生産されるレタスの全体のうち10%を供給する畑で使用されている。