持ち主を自動追跡するスーツケースetc...かばんのスマート化進む

ロボティア編集部2016年9月5日(月曜日)

 最先端技術によってさまざまなものがIoT化している昨今、ついには「スマートスーツケース」まで登場した。Cowarobot社が開発したロボティックスーツケース「アールワン(R1)」は、自動追跡機能搭載型のスーツケースだ。

 自動で持ち主のあとをついてくる。もちろん、ただあとをついてくるだけでなく、搭載されたセンサー 「CO-EYE」によって、障害物や段差を避けながら移動するので、目を離していても安心。移動速度は最大7km/hだ。

 コントロール方法も特徴的だ。もし、アールワンを置いてその場を離れたとしても、専用ブレスレッドをダブルタップするだけで、経路を自動で算出し、持ち主の手元に戻って来る。アールワンから遠ざかった際には、ブレスレッドがバイブレーションで 警告してくれるので、置き忘れなども防げる仕組みとなっている。

 そのうえ、スーツケースのロックも専用ブレスレッドが解決してくれる。ロック部分にブレスレッドを近づけるだけで、自動的にロックが解除される。アールワンは大容量バッテリーを搭載しており、長距離の移動や旅行にも最適。また、容量は33リッターで十分な収納が可能となっている。

 本体の側面にはノートパソコンなどの電子機器を収納する専用ポケットまでついてい る。出張が多いサラリーマンをはじめ、子連れで大荷物を運ぶこと多い主婦などにもハンズフリーは大助かりだ。 同製品は、クラウドファンディングサービスの「インディゴーゴー (Indiegogo)」で資金を集い、今年の12月以降、約8万5千円にて販売される予定となっている。

スマートスーツケース_IoT_モスパック
photo by mosorganizer.com

 一方で、マルチチップを内蔵した、スマートフォンやタブレットなどのデバイスを一度に充電できるリュック「モスパック」(MOS Pack)も注目を集める。今まで旅行先のホテルで電子機器を充電する際、プラグやコンセントの数が足らず、いずれかひとつの端末の充電を諦めようなどといった経験は誰でもあるはず。いまや電子端末は、生活の一部として切り離せなくなってはいるものの、そのバッテリー充電問題はいまだ不便なことが多い。

 モスパックは、このような問題を一気に解決してくれる。スリムなボディながら20リットルの収納力があり、無数のポケットが取り出し易く設計されている。しかも、背面には柔らかい素材を使用し、内部構造も工夫されているので、ゴツゴツした感じはなく、背負った時の負担まで軽減してくれるつくりとなっている。

 電子機器を収納するポケット内部にはUSB2つとプラグ1つが付いていて、ノートパソコンやUSB機器など3台同時に充電することができる。 プラグ側のコードは外に伸ばせるようになっているので、リュックから 1つのプラグをコンセントに差すだけで、中にある電子機器3台を同時に充電できる。

 またタブレット用ポケットもあり、底の部分にはマグネットが付いていて移動中でも電源タップが動かない。加えて、いたるところにケーブルクリップがあるため、ケーブルもまとめて収納が可能だ。

 手前にあるポケットには、飛行機のチケットなども入れることができ、 必要あらばすぐに取り出せる使いやすさも魅力的。おまけに、飲み物が入れられるペットボトルポケットは、防水加工が施されており、飲み物がこぼれたとしも、周りの危機には影響がない。

 大きさは約45×30×12cmとなっていて、重量は1kg。ごく普通のリュッ クサックと変わりない大きさだ。ノートパソコンは最大15インチ、タブレットは8インチまで収納できる。 この製品はクラウドファンディングサイト「キックスターター (Kickstarter)」で資金を募っており、販売時期などはまだ未定である。