代返はもういらない!?ノルウェー企業が授業を受けるロボット開発

ロボット_授業に参加
photo by no Isolation

 ノルウェーのスタートアップ企業・ノーアイソレーション(No Isolation)が、病気で長期欠席する学生の代わりに、授業を聞いてくれるアバターロボットを開発した。

 ロボットには、リアルタイムで映像を送信してくれるカメラ、マイク、スピーカーなどが搭載されている。学生が授業の現場にいなくとも、ロボットがその状況を中継してくれるという訳だ。学生は手元にあるマイク、ロボット側のスピーカーを通じて、教師に質問することもできる。

 ノーアイソレーション社の関係者は、病気を患っている学生のもっとも大きな“痛み”は、身体的なものではなく、友達と一緒にいれない孤独感、つまり精神的なものだと説明する。病気を患った学生の身体(目や耳など)の能力を拡張し、その孤独感を埋めるのがロボットの開発趣旨となりそうだ。社名からも、そのロボットに込めた思いが滲んでいる。

 ノーアイソレーション社が開発したロボットは、技術的にそれほど真新しいものではない。それでも、既存の技術と学生に寄り添うことで得たアイデアを組み合わせた、一種のイノベーションであることは間違いない。

 なお現在、世界各国の学校では、IcT技術を駆使したオンライン・遠隔授業を、正式にカリキュラムに取り込もうという動きもある。人間の代わりにロボットが授業を受ける時代も、そう遠くない未来に実現するかもしれない。そうなれば、病気の子供たちだけではなく、なまけぐせや仮病で学校を休みがちな学生が、授業についていけなくなるということもなくなるかもしれない。

河鐘基

記者:河鐘基


1983年、北海道生まれ。株式会社ロボティア代表。テクノロジーメディア「ロボティア」編集長・運営責任者。著書に『ドローンの衝撃』『AI・ロボット開発、これが日本の勝利の法則』(扶桑社)など。自社でアジア地域を中心とした海外テック動向の調査やメディア運営、コンテンツ制作全般を請け負うかたわら、『Forbes JAPAN』 『週刊SPA!』など各種メディアにテクノロジーから社会・政治問題まで幅広く寄稿している。