代返はもういらない!?ノルウェー企業が授業を受けるロボット開発

ロボティア編集部2016年9月16日(金曜日)

 ノルウェーのスタートアップ企業・ノーアイソレーション(No Isolation)が、病気で長期欠席する学生の代わりに、授業を聞いてくれるアバターロボットを開発した。

 ロボットには、リアルタイムで映像を送信してくれるカメラ、マイク、スピーカーなどが搭載されている。学生が授業の現場にいなくとも、ロボットがその状況を中継してくれるという訳だ。学生は手元にあるマイク、ロボット側のスピーカーを通じて、教師に質問することもできる。

 ノーアイソレーション社の関係者は、病気を患っている学生のもっとも大きな“痛み”は、身体的なものではなく、友達と一緒にいれない孤独感、つまり精神的なものだと説明する。病気を患った学生の身体(目や耳など)の能力を拡張し、その孤独感を埋めるのがロボットの開発趣旨となりそうだ。社名からも、そのロボットに込めた思いが滲んでいる。

 ノーアイソレーション社が開発したロボットは、技術的にそれほど真新しいものではない。それでも、既存の技術と学生に寄り添うことで得たアイデアを組み合わせた、一種のイノベーションであることは間違いない。

 なお現在、世界各国の学校では、IcT技術を駆使したオンライン・遠隔授業を、正式にカリキュラムに取り込もうという動きもある。人間の代わりにロボットが授業を受ける時代も、そう遠くない未来に実現するかもしれない。そうなれば、病気の子供たちだけではなく、なまけぐせや仮病で学校を休みがちな学生が、授業についていけなくなるということもなくなるかもしれない。