韓国クアントラボ「芸能ニュース」執筆する"AI記者”を公開

ロボティア編集部2016年10月25日(火曜日)

 韓国のスタートアップ・クアントラボ(Quant-lab)が、特定のメカニズムに基づいて芸能記事を作成する「芸能ニュースロボット」を、18日にテスト公開した。

 関係者によると、クアントラボは今年1月から芸能ニュースロボットの開発に着手。すでに、いくつかのメカニズムに基づいて記事を作成することができるレベルだという。

 芸能ニュースロボットは、人気検索語を検出し、インスタグラムなどSNSにUPされた写真を選択。適切な言葉で文章を作成し、そこにユーザーの反応を付け加えた記事を作成する。

 芸能ニュースロボットのホームページには、すでにいくつかのサンプル記事が配信されている。これらの記事はすべて、3〜4段落程度の分量の簡単なもので、芸能人のインスタグラムに上がってきた写真素材が添えられている。

 現在はインスタグラムの写真などを引用して記事を作るレベルだが、今後は取材を行わないレベルの記事はロボット記者がカバーできる範囲が広がる見込みだという。

 クアントラボの関係者は、「現在、韓国国内では3か所ほどの報道機関が、自動ニュース作成技術を利用して証券市場の報せを伝えており、海外では天候などの分野にロボット記者が活用されている。が、芸能ニュースは前例がないと聞いている(中略)徐々に扱うことができる記事の幅を広げ、作成された完成品の記事だけでなく、報道機関の取材の過程にも役立つ情報システムの構築を目指す」としている。

 米国ではすでに、企業の業績レポート、野球の結果速報作成などにロボット記者が取り入れられている。今年開催されたリオ五輪の報道にも、ロボットが短いニュースを作成して話題となった。今後、ロボットがニュースを取り扱う範囲はますます広がると予想されている。

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photo by quant-lab