【データ集】歴史に登場するロボット~その4~

ロボティア編集部2015年9月10日(木曜日)
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フレディー・フォード(Freddie Ford 1964年 アメリカ)

 1986年の展示会で、米自動車企業フォードが公開したフレディー・フォード(Freddie Ford)。身長は約3.6メートルだった。フォード車の部品で組み立てられており、足はオイルパン、手はブレーキシュー(制輪子)、耳はラジエーターキャップとカーアンテナ、目はフォード車「ムスダンク」のパーキングライト、口は「サンダーバード」のバックライトだ。中央の写真は1970年にフォード車の「ムスタング」の横に展示されている様子。フレディー・フォードは「みんなはムスタングが好き。ムスタングはみんなが好き。ムスダンクでデートしよう。あなたの人生にロマンスを」と、訪れた客に繰り返し話したという。右写真は最新(2006年版)のフレディー・フォード。

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ティンカー(Tinker-robot _1966年 イギリス)

 ティンカー・ロボットは、英国のデニス・ウェストンによって発明された。リモートコントロールが可能なロボットで、180の動きに対応したとされる。ロボットは120個の電子モータと、TVカメラ、メモリ、29チャンネルの信号を受信するための受信機が搭載されていた。芝生刈りや、赤ちゃんの散歩、その他にも日常生活の雑務をこなすことができたとされる。ちなみに、ティンカーという言葉には“いたずらっ子”や“困った子”、“下手に修繕する”などの意味が含まれる。なんとも愛嬌のあるロボットである。近年、オリジナル機体が発見され、メンテナンスされたという話も。

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ロビー(Robbie _pulpit-Robot_1973年 イギリス)

 宣教師ロボット・ロビーは、1973年に牧師であるロン・マッケンジー(Ron Mackenzie)によって制作された。主に子供が通う教会の日曜教室で使われたという。ロンは、ロビーを使って子供たちに聖書のストーリーを読み聞かせた。得てして、こどもたちは退屈な時間を過ごすのが苦手である。ロビーはそんな教会の日曜教室に彩りを与え、子供たちを惹きつけたという。開発者のロン・マッケンジーは、ロビーのデザインおよび開発に8年の歳月をかけたと、当時のメディアは報じている。

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タンボR-1とR-2(Tanbo R-1、R-2 1983年 日本)

 米・ロサンゼルスにある中華料理屋の日本人オーナー(シェイン・ハヤシ氏)が、1983年に導入したウェイトレスロボット・タンボR-1とR-2(Tanbo R-1、R-2)。身長は120センチほどで、重量は約80kg。製作されたのは日本で、値段は約2万ドル(約460万円、当時)とのこと。「他に必要なものはございますか?」もしくは「また明日お会いしましょう」という言葉を、それぞれ日本語、英語、スペイン語で話すことができたという。

 シェイン・ハヤシ氏は、ロボットを導入したことにより、スタッフの欠席や、個人事情などに悩まされなくなったと当時話している。また、チップを要求したり、反論したりしないので、顧客にも人気が高かったという記録も残っている。

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【データ集】歴史に登場するロボット~その2~
【データ集】歴史に登場するロボット~その3~