「デモ人数」巡る不毛な論争に終止符!? AIが参加者数を正確に計算

「デモ人数」巡る不毛な論争に終止符!? AIが参加者数を正確に計算

Written by Jin Kodama

Posted date:2017.01.30

人工知能_機会学習_参加者数把握
Photo by James Cridland

 大きなイベントのたびに、その参加者数をめぐる論争が発生する。例えば直近では、1月20日にワシントンDCのナショナル・モールで行われたドナルド・トランプ大統領の就任式がある。参加者の数を取り巻いて、トランプ政権側とメディア間の激しい論争が繰り広げられた。

 米ニューヨーク・タイムズ紙は、英マンチェスターメトロポリタン大学所属の2人の科学者の分析結果を引用。就任式当日、ピーク時間帯の参会者数を約16万人と推計した。一方、 ワシントンポストなど、他のメディアは参加者数を約25万人と報じている。

 一方、トランプ政権側の主張はまったく異なった。トランプ大統領は21日、中央情報局(CIA)を訪問した席で、記者たちを「地球上で最も不正直な人間」と糾弾。前日に行われた自らの就任式参加者数が、過去最高の150万人に達したと主張している。

 このような数の主張の誤差にはもちろん、政治的な意図が隠れているはずである。一方、絶えず動く観客の数を正確に把握することが容易ではないという、単純かつ物理的な事情もある。そのため、世界各国ではこのような議論が、絶えず発生することになるのだが、最近では正確な集会参加者を把握するための手段として、人工知能(AI)が注目を集めはじめている。

 米メディアの報じたところによると、米セントラルフロリダ大学の科学者たちは、2013年から集会に集まった群衆の数を把握するため、人工知能の能力を向上させているところだ。現在、約±30%の誤差水準まで技術水準が向上しており、その誤差も徐々に減少しているという。

 セントラルフロリダ大学のコンピュータ映像研究センター所長ムバラク・シャー(Mubarak Shah)教授は、「(開発中の)人工知能は、動くイメージを認識する優れた能力を持つ」とし、人工知能特有の方法で数十万、何百万人の観客の数を正確にチェックできると語る。

 この参加者数を把握する技術には、人工知能技術の一分野である機械学習(マシンラーニング)が採用されている。人工知能に群衆の映像を提示・学習させ、コンピュータの高速計算能力を活用し正確な数値を算出するように努める。

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参照
IEEE
cbsnews.com