AI導入で弁護士「報酬基準」激変か...時間チャージ方式はなくなる!?

ロボティア編集部
ロボティア編集部

 ふたつめの変化としては、法律サービスの利用者が、裁判の成否に対する知見を事前に得ることができるようになるはずだ。多くの利用者は、弁護士に対して「訴訟で損害賠償をどのくらい得られるか」「どうすれば、刑罰を免れることができるか」などのように、各ケースの結果を予測することからまず依頼する。ただ弁護士たちは、「経験則である程度を予測できるものの、個別の事案によって結果は異なる」と答える場合がほとんどだろう。その相談を人工知能が代替する可能性がある。AIが訴訟事例のビッグデータに基づいて結果を正確に説明してくれるようになれば、顧客は訴訟を起こすかどうかを、客観的な数値に基づいて判断することができるようになる。

 また、人間の弁護士自体が減少するという変化も見逃せない。コンサルティング企業・デロイトが2016年に行った調査結果は、今後10年以内に、イギリス法曹界で全体の39%に相当する11万4000人の雇用が自動化され消えるとした。

 法律サービスと人工知能というテーマは、国ごとに議論が分かれる可能性もある。囲碁などゲーム、もしくは画像認識、音声認識などの分野においては、特定の企業が開発した技術が他の技術を駆逐したり、市場を独占してしまうことがありうる。しかし、法律は国ごとにシステムや蓄積された判例が異なるので、各国の事情に特化した人工知能技術が望まれるはずだ。

 最終的に人工知能が、法律サービスや、そこに関わる人々の生活をどう変化させるのか。米国の事情を見て行けば、その実態が徐々に明らかになっていくかもしれない。