米フォードがドローン搭載自動走行車「Autolivery」構想を公開

ロボティア編集部2017年3月3日(金曜日)

 自動社メーカー・フォードが、「モバイル・ワールド・コングレス2017」で、新しいコンセプトの輸送手段「オートリバリー(Autolivery)」をお披露目した。今回、フォードが構想を公開したその配達用バンは、自動走行(自律走行)する電気自動車だ。またその車体には、ドローンが搭載されている。紹介映像では、建物の下に駐車したオートリバリーからドローンが発進し、高層階に荷物を届ける姿が描写されている。

 オンラインショッピングが普及することで配送需要も高まりを受けているが、世界各国の都市部では交通渋滞が起こりやすく、モビリティの高い配送手段が必要となっている。オートリバリーによるドローン配送は、駐車が難しい場所や、高層マンションが多い高密度都心地域での配達業務に資すると見られている。いわゆる“ラストワンマイル問題”を、ドローンで解決しようという構想とも考えることができる。

 オートリバリーを開発しているフォード社のデザイナー、ウィシク・バン(Euishik Bang)氏は「都市生活をより楽にすることがすべて(中略)迅速かつ容易に小包を配達することができる自律走行技術の開発は、人々の生活を改善するだろう」と、海外メディアの取材に答えている。

 最近、フォードはアルゴAIというベンチャー企業を、10億ドルで買収している。アルゴAIは自律走行車のソフトウェアを開発する企業で、オートリバリーのような完全自律輸送手段を試験運行している。フォードは過去に、2021年までに完全自律走行車を生産する計画だと明らかにしている。

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