「筋トレはじめました」…フライト3700時間のドローンオペレーターが語る【業界のリアル】

ロボティア編集部
ロボティア編集部

「現在、ドローン関連企業各社は、それぞれの方法で人材育成に勤しんでいます。ただ、そのペースは、市場の需要に追いついていない感が否めません。私たちとしては、各社をサポートできるような、現場志向の人材育成システムをつくることが重要になってくるのではないかと考えはじめています」

 UBAAにはすでに、土木設計をてがける国土工営コンサルタンツ、ドローンメーカー・菊池製作所、映像・音楽などコンテンツ制作をてがけるサウンドエフ、空撮・測量企業ウィング、十田氏のKELEKなど法人メンバーが名を連ねている。各社ともに、新しい空域からデータを取得できる可能性を秘めたドローンの普及に、強いモチベーションを抱いている。そのUBAAが目指すのは、「ドローン産業の課題を包括的に解決できるネットワークづくり」だ。

「今後、UBAAでは測量やインフラ点検に限らず、クライアント様が抱えるドローン運用の悩みを幅広く解決できるような取り組みをしていきたい。技術がなければ技術をつくり、一方でオペレーターの能力を啓発するための相談があればそこに応えたいと。具体的にはまず、測量やインフラ点検の現場でドローンを効率的に運用できるノウハウを標準化、また墜落ケースなども集めて安全対策を確立し、会員企業・個人事業主の方々と共有していこうと思います。エンジニアやオペレーター、またドローンを使った取り組みを広げたい業界の人々が力を合わせれば、不可能とされてきた課題もきっとクリアできるはずです」

 とはいえ、テクノロジーが発展していけば、いずれインフラ点検などの現場でも自動化が達成されていくかもしれない。「将来的には、筋トレの必要はなくなりますかね」。そんな質問に対し、少し悩んだ十田氏は次のように答えた。

「どんなに自動化が実現しても、現場の安全を守り、作業成果を高める責任を負うのは人間になると思います。筋トレもそうですが、いかに多くの現場を踏んで経験を蓄積するかが、ドローンオペレーターたちに求められ続けるでしょう」

 人間とドローンは、社会的課題を前にどのような“戦友関係”を結んでいくのか。ドローンテクノロジーの在り方とともに、ドローンオペレーター=人間の未来にも注目したい。

■UBAA(一般社団法人・無人航空機業務支援協会)について

 UBAAは無人航空機を「安全に運用」「活用を広げる」ために設立された組織。「ラジコンヘリコプター空撮会社」など歴史、豊富な経験を持つ企業を中心に、多様な企業・関係者が参加。ドローン関連のノウハウを集約し、クライアントが期待する可能性の実現や、悩みを解決するため活動をスタートする。

取材協力:UBAA/Direction&Text by Jonggi Ha/Photo by Nori Edamatsu
Movie by オフィステイト(officeTATE)VLOGTwitterFacebookInstagram