サムスンのAIアシスタント「Bixby」世界200カ国で展開へ...ライバル「Siri」に勝てるか

ロボティア編集部2017年8月23日(水曜日)

 ギャラクシーS8シリーズで披露したAIアシスタント「Bixby」が、世界200カ国以上に拡大・適用するとサムスンは8月22日に明らかにした。サポート言語は、英語と韓国語になる見通しだ。

 サムスンが開発したBixbyは、「Googleアシスタント」やアップルの「Siri」のような、音声でスマートフォンの主要な機能を動作させるインテリジェントインターフェースだ。画面の左側に付いた専用ボタンを押すか、「Hi! Bixby」と話しかけると利用することができる。

 現在は主に、天気・電話番号などを検索したり、アラームを設定する用途で活用されているが、サムスンは今後、互換性のあるアプリケーションを増やしていく計画だ。なお、Bixbyには複数の機能を一言で同時に動作させる「短縮コマンド」機能も搭載されている。例えば「Good night」と話しかけると、「指定の時間にアラームを設定」する、「画面を暗くする」などの機能がともに動作するようになっている。

 サムスンのイ・インジョン無線事業部副社長は「Bixbyは適用国(の拡大)だけでなく、より多くのモバイル機器で利用できる基盤も用意していくと」と強調している。現在、Bixbyの韓国語サービス利用者は130万人。昨年5月以来2億5000万件(累積基準)の音声コマンドを実行したと報告されている。

 AIアシスタントの領域では、まだまだ利用者数がライバルに及ばず、開発状況も不明なBixby。とはいえ、サムスンは欧米のAI企業の買収も精力的に行っているので、今後、思わぬタイミングで存在感を示してくるかもしれない。

Photo by Samusung