「てんかん発作」予測するAI搭載ウェアラブル機器が登場...発作予測精度は80%以上

ロボティア編集部2018年6月7日(木曜日)

オーストラリア・シドニー大学のナノ研究所チームが、てんかん発作を予測するアルゴリズムを開発。並行して、安価で持ち運び可能な予測装置を開発しているという。同装置は、てんかん発作の時期を予測してくれるもので、治療薬に耐性ができてしまった患者に有効だと、研究者らは説明している。ナノ電子からなるAIアルゴリズムは、発作が起こる数分前に患者に状況を通知するよう設計された。

研究チームは、ヨーロッパや米国で得られたデータ群、またディープラーニングや、動的構造解析に使用されるデータマイニング技術を使用して予測アルゴリズムを開発した。予測ソフトウェアは脳波を分析し、装置を持っている患者の変化を観察し発作を予測する。なお装置の発作予測精度は81.4%だという。一方、誤作動する確率は1時間あたり0.06%程度だとされている。発作が予想されると、5分から30分前にアラームが鳴り、患者は発作を予防することができる。

てんかん予測システムは何より、患者自身が襲われる発作への恐怖を和らげることに寄与する。同時に患者の家族や友人、同僚たちの心配やストレスを軽減できるものと期待されている。

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