農業ロボットメーカー・Small Robot Company「種まきロボット」商用化へ…環境負荷を大幅に削減可能

ロボティア編集部2018年7月20日(金曜日)

英シュロップシャー州に拠点を構える農業ロボットメーカー・Small Robot Companyは、トラクターの代わりに小型ロボットを使って、農場の収穫高や収益性を高めることを目標としている。

農業ロボットであるトム(Tom)、ディック(Dick)、ハリー(Harry)は、環境に優しく効率的、かつ正確な生産環境を整えることを手伝ってくれるという。同社は、農場における化学物質の使用、および耕作に必要なエネルギーを最大95%まで減少させることができると主張している。

クラウドファンディングなどを通じて資金を調達することに成功した同社は、今後、「種まきロボット」であるハリーの商用化に乗り出す計画だ。ハリーのプロトタイプは、IET(Institute of Engineering and Technology)とHVMC(High Value Manufacturing Catapult)から、イノベーションに関する賞(Horizontal Innovation Award)を授かった経歴も持つ。

ハリーは正確に2cmとい均一な深さに種を植え、各種の位置を示す「植物レベルマップ」を生成する。ピンポイントで作業を行うため、土壌流出や水質汚染を減少させるというのが、同社側の説明だ。

共同創業者のひとりであるBen Scott-Robinson氏は、「私たちは、ロボット時代の農業を再創造する。今回の資金でハリー現場に投入し、持続可能な農法を確立することが目標」としている。また、「農業のデジタル化を通じて効率的かつ生産的な環境をつくろうと考えている(中略)現在の『大規模な耕作』という画一化されたモデルは環境に多大なコストかけなければならないが、ロボットを通じて個々の植物を浪費なく効率的に育てることができる」と強調している

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Photo by mtc.org