中産階級が増加した中国では、肥満患者も並行して急増しているという。そんななか、5月6日に開催された「Shanghai International Beauty Expo2019」(CIBE2019)で、脂肪吸引に特化した365mc病院が開発を進める「人工知能脂肪吸引システム」(通称:M.A.I.L SYSTEM=メールシステム) が注目を浴びたという。
同社関係者によれば、感覚によって行われてきた従来の脂肪吸引手術は医師の手術経験によって結果が左右する傾向が強かったとし、メールシステムを導入することで優れた医師の手技をより多くの人々が享受できる機会が増えると語っている。
メールシステムは、365mc病院がマイクロソフトとともに開発したソリューションであり、膨大な脂肪吸引手術のビッグデータを利用することで実現された技術だ。マイクロソフトのデジタルイノベーション優秀事例にも選定されており、サティア・ナデラ CEOの講演で紹介されたこともある。
肥満を専門的に研究する365mcは韓国に拠点を構えており、昨年9月には中国・四川省で中国進出の業務協約を結んでいる。今年1月には、仏パリで独自開発した肥満治療技術「脂肪吸引注射ラムス(LAMS)」をテーマに講演も行っている。
CIBEは世界3大ビューティー博覧会のひとつで、中国最大の博覧会となっている。 化粧品、ヘア、ネイルなどビューティー分野、健康機能食品および飲料、ヘルスケア、香水、スマート美容機器、医療サービスなど様々な分野の展示が行われる。1989年から30年に開催されており、昨年には50万人以上が来場した。設置されたブースは約2200個となっている。
Photo by 365mcネットワークス