2019年から中国の都市部でようやく始まったゴミの分別制度は、分別の細かさから多くの市民の悩みのタネとなっている。そうしたなか、アリババのAI(人工知能)実験室「達摩院(DAMO)」は自社で開発したAIを使ったゴミ分別システムの開発・販売を発表。「浣熊(アライグマ)」と呼ばれるこのシステムは、これまで数万にも上るゴミの分別情報や特性などを記憶しており、即座にゴミの分類をユーザーに伝えることができるという。
さらに、上海市や杭州市など自治体によって分類の仕方が異なる場合でも対応可能で、今後は分類制度に変更があった場合でも、システムの更新を通し対応していくとしている。「浣熊」は中国国内のゴミ箱製造メーカーと協力し、システムをゴミ箱に取り付け可能な一体型のIoTゴミ箱の販売を目指していくという。同時にユーザーのスマホやスマートスピーカーに搭載させることにより、音声による分別案内、撮影したゴミの分別案内が可能になるという。
アリババで同製品の研究開発を担当した関係者によると、化粧品や薬品の廃棄には細かく制約がかけられており、口紅は使用期限前の物と、使用期限後の物で分類が異なるなど現状の技術だけでは、AIによる分類が難しいものも存在しており、課題も多いと語っている。
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