食料減少を解決!? 日本発「ロボット蜂ドローン」の開発進む

ロボティア編集部2020年8月9日(日曜日)

日本の産業技術総合研究所(AIST)の研究者たちは現在、「ロボット蜂ドローン(robot bee drones) 」を開発している。これは、ハチの数が減少するなか花が受粉できず、また作物の収穫問題が懸念されるなか、それらの問題を解決するためにつくられた。ロボット蜂ドローンは、いわば人工花粉媒介者(Artificial Pollinator)の役割を与えられている。

 研究者らは、8年間の研究結果を「Materially engineered artificial pollinators(材料工学でつくられた人工花粉媒介者)」という論文で発表した。ロボット蜂ドローンは、実際に蜂が備えている毛を模倣。さらにその毛をイオン液体ゲルでコーティングし、花びらの水分を吸いつけられるようにした。

 研究チームの都英次郎氏は、ユリの花で実験を行った。ロボット蜂ドローンはユリの花から花粉を吸収。ほかのユリの花に受粉をすることに成功した。都氏は「このロボット蜂ドローンは、実際の蜂を代替することはありませんが、受粉の“補助剤”として使用でき、作物を成長させるのに必要不可欠になる」と期待を寄せている。