「腕を失った子供たちに未来を」かっこいいロボットアームが登場

ロボティア編集部2015年10月27日(火曜日)

 スタートアップ企業・オープンバイオニクス(Open Bionics)が、公開したロボットアームが話題だ。3Dプリント技術が採用されており、切断された手の代わりとなる。同社が開発したロボットアームは、人気のアニメ映画キャラクターの腕を模倣したことで、医療器具を嫌う子供らのリハビリにも効果を発揮しているという。

 ロボットアームの開発作業は、オープンバイオニクスとウォルト・ディズニー・アートチームが共同で進めている。ウォルトディズニーは、今回の作業のために美術チームや人材を無償で派遣。マーベル(Marvel)、アナと雪の女王、スターウォーズなどのキャラクターを使用するためのライセンスも提供している。オープンバイオニクスとディズニーのスタッフは、グレンデールキャンパスで3か月ともに作業を行ってきた。特筆すべきは、腕を失った子供たちの反応だ。

 米ニュースメディア・インデペンデントは、オープンバイオニクスのジョエル・ギバード(Joel Gibbard)氏の声を報じている。

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「子供たちはロボットアームを気に入ってくれている。デザインやライトが点灯する機能などが彼らの心を惹きつけるのでしょう。子供たちは、一度ロボットアームを使いはじめると、物をつかんだり積み上げたりすることにチャレンジし始めます」

 成人といえども腕を失うという経験は心身的に大きな傷を負うはず。ましてや、幼い子どもたちの衝撃は想像を絶するはずだ。そんな子供たちにまず、ロボットアームに愛着を持ってもらおうという発想は、ロボット技術以前に賞賛されるべきものではないだろうか。

 人により沿うロボットの開発に注力するオープンバイオニクスの、今後の成長に注目したい。