バンク・オブ・アメリカが「ロボット革命の影響」を報告

ロボティア編集部2015年11月14日(土曜日)

 ロボット革命は企業の労働コストを下げる一方で、社会的格差や不平等を加速させるだろうという詳細な報告が発表されたと、英ガーディアンが伝えた。

 報告を発表したのは、投資銀行バンクオブアメリカ・メリルリンチ。今後20年にわたり世界で進むであろう「ロボット革命」が世界経済に与える影響を分析したもので、その量は300ページにも及ぶという。

 報告書はまず、「人類の生活や働く方法を変わるパラダイム・シフトが起きつつある」とし「ロボットと人工知能が業界全体に影響を及ぼしており、私たちの日常に欠かせない要素になった」と説明した。また、英国のオックスフォード大学の研究報告書を引用。多ければ、今後20年の間に、英国と米国の雇用人口がそれぞれ35%、47%減少し、なかでも低賃金の仕事に雇用喪失が集中する指摘した。

 報告書は、「このような傾向は、米国のような国では憂慮すべき」としながら、その理由について「近年、米国で創出された雇用のほとんどが低賃金、肉体労働、サービス職なのに、これらがロボットに置き換えられる可能性が大きいため」と説明している。

 報告書では、2020年の段階で世界のロボットおよび人工知能市場が1572億ドルに成長すると予測。これにより、いくつかの産業分野で生産性が30%向上するとも試算している。
同時に、発展途上国に製造を委託した場合の人件費削減率は最高65%だが、ロボットに置き換えた場合は最高90%を削減することができるとも指摘しており、ロボット代替が加速すると予想している。

 具体的な職種としては、ファーストフード店でハンバーガーを焼くなどの仕事に従事する製造工場従業員、金融アドバイザー、医師、高齢者ヘルパーなどがロボットに代替されるのでなないかとした。

 ガーディアンは、「考えるロボット」の進化を促すロボット革命が進むことにより、「社会に破壊的な影響を与えるだろう」という悲観論と、「人間の創造性がこれを克服、新たな雇用と産業を創出される」という楽観論が拮抗していると伝えた。