(写真:収穫しながらディスカッション。ノーガード野菜の挑戦はこれからも続く)
実は10月に入り「第二次ノーガード大根の挑戦」として、再び大蔵大根と三浦大根をノーガード環境で育てて見たのです。今回は三浦大根、大蔵大根ともに、防虫ネットなしの完全ノーガードで種まきしました。2022年度の大根実験としてはこれが最後のチャンスとなるでしょう。
10月3日 三浦大根の種まき実施
10月4日 大蔵大根の種まき実施
今回はタイミングもほぼ同じ。場所も同じ。バッタについてはこの時期、生息しており、のみならずまだまだ猛威を振るっていました。10月上旬時点といえば、ここ西東京ではそれなりに肌寒くはなっているのですが、それでも足を一歩踏み入れるとグリーンバッタ、ブラウンバッタが四方八方へ跳躍します。彼らの食欲は相変わらず旺盛で、その証拠に同時期同場所に植えていた葉菜類はことごとく虫にやられてしまいました。
そのような環境でノーガードで植えた三浦大根と大蔵大根ですが、結果はどうなったでしょうか。
10月10日観測 どちらも無事発芽
10月15日観測 無事成長中。注意深く見守りましたがこの時点ではバッタの被害は一部(全滅はせず)
11月下旬 三浦大根、大蔵大根ともに元気に育ちました。
結果、どちらも無事発芽し、11月下旬に至るまで育つ事が出来たのです。ここで興味深いのが、大蔵大根が防虫ネット無しでも全滅しなかった点です。 9月に種まきしたものとの違いは、 時期(10月上旬)と場所(20mほど離れる) の二点。時期については前回のレポートで考察した通りです。夏の暑さが和らいだことによって大根がスムーズに成長できたのかもしれません。場所は9月にまいたところから20m程度離れていました。こちらの方が大蔵大根にとっては育ちやすい環境(土壌環境)だったのかもしれません。
ですので、この実験からは「虫に食われないためには、植物が自身のポテンシャルを十二分に発揮できる環境を用意することが肝要。大根の場合はやや冷涼な気候や、生育に適した土壌環境が大事なのかもしれない」という仮説を導き出す事が出来ます。いずれにしても三浦大根、大蔵大根ともに除草剤、農薬なし、防虫ネットなしのノーガードで育てる事が可能という事が判明したわけです。
という事で「2022年度バッタとの戦い」はノーガード大根の勝利に終わったかと思ったところ、この話にはさらなるどんでん返しが待っていました。10月種まきのノーガード大根たちのその後の運命について次回レポート致します。