【ロボティア編集部からのお知らせ]
ロボティアではこの度、JBpress等で執筆する社会派のライターである花園裕(はなぞの・ゆう)氏を迎え、新連載「プロジェクトE〜終焉者たち」の連載を開始します。タイトルからもわかるように、某国営放送局の有名番組に対するアンチテーゼとして、「日本のテクノロジー産業や経済を衰退させる要因」にフォーカスした記事を掲載します。本家番組では日本の技術がいかに卓越しており、日本人たちのプロジェクトチームがいかに協調性を発揮して、世界に誇れるテクノロジーを生み出したかに焦点を当てています。番組制作には気合いが入っており、テレビを見ながら思わず「日本人ってやっぱり凄いんだ」と思わせる力を持っています。それはおそらく間違いではないのでしょう。
しかし日本の経済力が衰退し、国力が明らかに衰え、国際的な存在感が弱まっている事実は確かに存在しており、今求められるのは、それがなぜなのか、衰退の本質はどこにあるのかから目を逸らさず、しっかりと向かい合っていく事だと我々は考えました。本連載では、通常のメディアが取り上げない、報道しにくい内容も含めて、「日本のテクノロジーは凄いはずではなかったのか」「だったらなぜ衰退しているのか」に切り込んで行きたいと思います。日本のテクノロジーの復活という未来ストーリーが本当にあるのなら、それは現実の直視しか始めるしかないと信じるからです。プロジェクトEのEはエンド(終わらせる)のEです。終焉者たちはどのように強かった日本のテクノロジーに終止符を打ったのか、経済成長を終焉させたのかを一緒に考察していきましょう。
連載第一回は「日本の入札を検証する」(55億円と8年の月日がパー)と題し、2012年度の東芝による特許庁のシステム開発案件の顛末を追いかけます。
[花園裕氏プロファイルは以下の通り]
花園裕(はなぞの・ゆう)中国・上海在住のブロガー。得意分野は国際関係、政治経済、テクノロジー、社会現象、サブカルチャーなど。かつては通信社の記者。好きな食べ物はせんべい、カレー、サンドイッチ。(花園裕氏のJBPress寄稿記事はこちら)