デンマークから生まれた協働ロボットの新鋭「ユニバーサルロボット」の誕生秘話

ロボティア編集部
ロボティア編集部

ユニバーサルロボット2
photo by robotiq.com

「なぜ産業用ロボットは、重く高価で、扱いが難しいのだろうか」。

これまでの産業現場で使用されたロボットやオートメーションシステムは、あまりにも重いうえ操作も容易ではなく、現場では非常に“特別な扱い”を受けた。安全柵で囲まれてボルトを打ち込み、しっかりと管理されるのが一般的であった。しかも使い方が難しく、専門エンジニアが労力と時間を割き操作方法を身につけてきた。

そのため一度設置されて産業用ロボットを別の場所に移動するのは容易ではなかった。元の用途から他の用途に機能を切り替えるのはなおさら困難であった。また、丈夫な金属で作られたロボットアーム(マニピュレータ)は人の接近を把握できず、危険を与えるという事態も度々発生した。世界各地では、産業用ロボットにより人命を落とした工場従業員の話が後を絶たない。価格も法外に高く、投資コストを回収するためには多くの時間を割かなければならなかった。結果的に、産業用ロボットを導入するためには、経営陣の大きな決断と十分な余力資金が必要とされた。

ユニバーサルロボットの創業者たちは、そんな特徴を持った産業用ロボットについて「中小企業やベンチャー企業が導入するのは現実的に無理」という結論に達した。そこで、扱いやすいロボット、そして中小企業でも簡単に導入する安価なロボットを発明した。それが、「UR5」に代表されるコラボレーションロボットだ。

ユニバーサルロボットは、2008年12月の最初のロボットであるUR5をデンマークとドイツで発売。産業用ロボット市場に出馬を表明した。創業後、すでに4年近い時間が経過していたが、これは既存の産業用ロボット業界の固定観念と開発戦略を覆すことが容易ではなかったことを意味するものでもある。

ユニバーサルロボットが販売開始したコラボレーションロボットはサイズが小さく、重量も軽いので移動しやすく、プログラムも容易である。同社が市場に出したコラボレーションロボットは合計3つ。デスクトップロボット「UR3」、柔軟なロボットアームが特徴的な「UR5」、最も大きなロボット「UR10」だ。