デンマークから生まれた協働ロボットの新鋭「ユニバーサルロボット」の誕生秘話

ロボティア編集部
ロボティア編集部

すべて6軸ロボットアームを有しており、本体重量はそれぞれ11㎏、18㎏、28㎏。また、UR3、UR5、UR10モデルは、それぞれ3㎏、5㎏、10㎏のものを移動することができ、ロボットアームを伸ばすことができる半径はそれぞれ500㎜、850㎜、1300㎜となっている。特にUR3は作業半径が小さいため、非常に限られたスペースでも人とコラボレーションすることができる。卓上型ロボットという言葉に象徴されるように、 PCのように、ロボットをオフィスのデスクに設置して使うことができる。

しかも今後は、様々なアプリケーションと連動して、ロボットの用途を拡張できるものと期待されている。これらのコラボレーションロボットは、パッケージング、積載作業、組立、モノの移動、溶接および接合、製品の品質検査、分析、およびテストなど、さまざまな作業に活用することができる。

ユニバーサルロボットは、産業用ロボットの価格革命も牽引している。最も廉価な低価格モデルであるUR3は、約240万から360万円。価格が安いので投資資金の回収期間も短い。資本回収期間は平均195日で、産業用ロボットの中で最も短いことが知られている。言い換えれば、半年ほどで投資コストを回収することができるという意味になる。

これで、価格が高いため購入をためらっていた中小メーカーや小規模のベンチャー企業も、コラボレーションロボットを導入できる条件が用意されたわけだ。現在、世界50カ国以上に4000台ほどのユニバーサルロボットが供給されており、80%ほどのロボットが安全柵なしに、労働者と同じ空間で作業してるとされる。ちなみに、ドイツやスイス、そしてこのデンマークのユニバーサル・ロボットをはじめとする産業用ロボット業界の主な顧客は中小企業となっている。日本では大企業を中心に納品されているイメージが強いが、技術革新と低価格化で買い手の裾野も広がってきているのだ。

しかも、ユニバーサルロボットの製品は中小企業だけで使われているわけではない。BMW、フォルクスワーゲン、ルノー、ジョンソン&ジョンソンなど、グローバルメーカーもユニバーサルロボットのコラボレーションロボットを導入し、生産現場での技術革新を図っている。フランス・クレオンにあるルノーの自動車工場では、ユニバーサルロボット社製のロボットをエンジンのネジを締める工程などに投入している。ロボットを人の手の届かないところに投入しているのだ。

同ロボットは、自動車部品が正しく整備されたかチェックする作業も行うことができるという。ルノー車の関係者は、「ユニバーサルロボットは、重量が軽いので、ロボットを簡単に別の場所に移動して再設置することができる」と話し、「今年末までに導入台数を2倍に増やす計画だ」としている。現在、クレオンのルノー工場では、15台のユニバーサルロボットが稼働している。