カナダ沿岸警備隊、カナダ運輸省、カナダ国立研究評議会、およびカナダ海軍は、沿岸警備に無人航空機(UAV)を導入することを積極的に検討している。3月28日には、ニューファンドランド・ラブラドール州にあるフォーゴ島の沖合でフライトテストが行われた。
無人航空機はカナダ沿岸警備隊の砕氷船「R.Pearkes号」の飛行甲板から発進。船に氷の状態をリアルタイムデータで送信するなどのオペレーションがテストされた。各機関はテストについて、沿岸警備隊の砕氷作業への導入および方法の検討や、カナダ運輸省が同様の技術の使用する際の判断にも役立つとしている。
テストはオーストリアの企業シャイベル(Schiebel)と共同で実施された。 シャイベル社製の「Camcopter S-100」は、悪天候や昼夜を問わず飛行が可能。海上および地上における最大飛行範囲は120マイルだそうだ。テストには、アラスカ大学とニューファンドランドメモリアル大学もともに参加した。
カナダ海洋水産大臣ハンター・トゥートゥー(Hunter Tootoo)氏は「テストは、カナダ沿岸警備隊のサービスを強化する無人航空機の技術を探求する絶好の機会。カナダ政府は、この重要な取り組みに協力できることを嬉しく思う」としている。マーク・ガーノー(Marc Garneau)運輸大臣も、その点に合意。「UAV技術使ったオペレーションを発展させるための重要なステップ」とした。
なお、シャイベル社の無人航空機はモザンビーク、オランダの沿岸警備などにも導入されている。
photo by Schiebel