ボルボ(Volvo)グループがごみ収集ロボットシステムを開発する

ロボティア編集部2015年9月23日(水曜日)

ボルボ(Volvo)グループが、ごみ収集ロボットシステムを開発するとして話題だ。

ボルボ(Volvo)が、今後数年以内にゴミ回収作業をロボットで全面自動化する、「ROAR(Robot-based Autonomous Refuse handling)」プロジェクトに着手したと、欧米の主要メディアが22日に報道した。ROARプロジェクトは、ボルボとスウェーデンのチャルマース工科大学、メーラルダレン大学、米国ペンシルバニア州立大学、リサイクル業者・レノバ(Renova)がジョイントベンチャー(JV)の形で行う。作られたロボットは来年、レノバが製作したごみ収集車と​​ともにテストに入る。

初期には、トラックの運転手が直接ロボットを操作する方式を取る。運転手がごみ収集車を運転し、ロボットが正常に動作していることを監視および管理する。ロボットは、ゴミ箱を持ち車まで運ぶ。ゴミ箱の位置や、ゴミ箱内部のゴミ量などがそれぞれ異なるため、ここにかなりの技術的ノウハウが必要であると海外メディアは報じている。

ボルボグループのプロジェクトリーダーである、ペールラージ・ゴトバルは、「より自動化された未来を見据えて始めたプロジェクト。想像力を刺激し、輸送ソリューションの将来のために新しいコンセプトをテストすることができるだろう」と述べた。

システム開発には、学生も多数参加する。チャルマース工科大学では、学生に運営システムを任せる計画だ。同大学教授ピーター・パークマン氏は、「チャルマースは何年もの間、自動化システムの調整と制御に関する技術を開発してきた。このプロジェクトは人々や研究者にとって、面白いと同時に挑戦的な課題」と説明している。ペンシルバニア州立大学は、トラック運転手が活用する輸送システムグラフィック、コミュニケーションシステム、コントロールパネルなどを開発する予定である。ペンシルベニア州立大学チームの関係者は、「学生たちが最先端の自動車プロジェクトに合流するよい機会。また、社会がロボットシステムといかいに結合するか知らせることができる機会だと判断している」と話している。

なお、ゴミを分別する企業として名高いのは、人工知能を活用した製品開発を進めるフィンランドのベンチャー企業ゼンロボティクス(ZEN ROBOTICS)だ。日本では、機械製品の輸入販売を手掛けるサナース(横浜市)が代理店契約を結んでいる。ゼンロボティクスは、人工知能を活用し廃棄物を自動選別するロボットシステム「ゼンロボティクスリサイクラー」を製造・販売している。ゴミの収集という分野で、ロボットがその力を発揮できるのか。注目したい話題である。

(ロボティア編集部)