チリのドローン市場が急成長!?南米のドローン大国なるか

ロボティア編集部2016年6月20日(月曜日)

 チリのドローン市場が毎月20%ずつ成長するという主張が出てきた。チリは中南米で、ドローン活用の先駆者的な立場にある国のひとつとして評価されており、オン・オフラインを通じてドローンが販売され、中国ブランドを含む多数の企業が進出している。

 18日、KOTRAグローバルウィンドウによると、サン・サバスティアン大学(san sebastian university)ロボット学科のカルロス・エスコバ(Carlos Escoba)学科長は「チリドローン市場は2015年には2012年比で200%成長し、(今後)毎月20%ずつ成長すると予想される。また、現在2000台以上がチリで運行されている」と明かした。

 同レポートによると、チリのドローン輸入は、中国への依存度が71.7%ともっとも高く、次いで米国(10.4%)、ポルトガル(2.29%)、韓国(2.18%)の順となった。流通しているドローンは、DJIParrot HorizonSKY VIPER社製のものが大半を占めているとのことだ。

 チリ民間航空管理局はラテンアメリカ初のドローン規制法案を設置しており、チリ政府はこれを根拠に、南米ドローン市場で最も先を行く国であることを主張している。例えば、チリではドローンの所有者が増加するに従い、公共の場で個人がドローンを使用することを規制する法案を登録した。この法律により、ドローンが最高高度130m、パイロットから最大500mまでの距離でのみ飛行できるとされている。違反時には、最大3万5000ドル相当の罰金が課される予定だ。

 チリではすでに軍が、ハイチ地域でドローンを使用している。一方、医療分野にも投入。除細動器や医療箱を運搬する業務で活用している。

 KOTRAの報告書では「ドローンの利用の可能性は無限大だが、まだ開発初期段階なので、バッテリー容量が小さい、もしくは低価格製品は飛行機能しか有さないなどの限界が存在する。そのため世界市場への進出するためには、それら(限界)を正確に把握して、脆弱性を補完することに焦点を合わせなければならない」と提言している。

 続いて「プライバシー、危険性などの理由から、ドローン規制は徐々に変化・強化される見通し。無計画なドローン製作と輸出ではなく、ドローン関連法案や規制への理解が必要である」とも付け加えた。