米国内のドローン登録台数が77万台突破...FAA局長「異様なハイペース」

ロボティア編集部2017年4月25日(火曜日)

 米国内のドローン登録件数が、受付開始から15ヶ月で70万台を突破した。アメリカ連邦航空局(以下、FAA)は2015年12月末、米国内で飛行させるドローン対して登録を義務付けた。その累積登録台数が、今回77万台に達したことが明らかになった。

 FAAのマイケル・ウエルタ(Michel Huerta)局長は、今年1月に米ネバダ州ラスベガスで開催されたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)の時点では、米国内で登録されたドローンの台数が67万台だったが、その後わずか三ヶ月間で10万台が追加で登録されたと発表した。その登録台数数の推移は「想像を超えるハイペース」(ウエルタ氏)だという。

 実際に米国内にあるドローンの数は、さらに多いとも推定されている。今後、登録数が順調に推移すれば、2021年には355万台(ホビー用ドローン)に達するとの予想もある。

 ドローンの登録台数が増えることにより、安全性への懸念も高まっている。ウエルタ氏も「ドローン登録制を導入し多くの課題に直面している。(なかには)安全性の問題がある」と指摘。ドローンについて世論が敏感な地域では、接近を防ぐ装置が必要だと強調した。

 2015年に米国内で行われたとあるパレードの際には、ドローンが墜落。激突された女性が意識不明に陥るという事件が起きた。ドローンを使用していた航空写真企業のオーナーには、懲役刑と罰金500ドルが言い渡されている。

 FAA側は、ドローンの追跡と識別を行うための基準を設けている。今後、飛行技術や法執行機関などの専門家が参加する、無人飛行体規制委員会も発足する予定である。またFAAは、特定の条件下でドローンの商業利用が可能となる遠隔操縦免許証を、すでに約3万7000枚発行している。