WeChat(微信)の“ユーザー像”をテンセントが初めて公開

ロボティア編集部2016年6月23日(木曜日)

 中国メッセンジャーアプリ「WeChat(ウィーチャット=微信)」を運営するテンセント(騰訊)が、パートナー企業サミットで「インターネット+WeChat」と題したプログラムを企画。そこで初めてユーザーデータを公開した。公開されたデータは以下の通り。

  1. 60%のユーザーが若年層(15-29歳)
  2. 若年層は平均して128人の友達がいる、大学卒業後に仕事を始めると友達が20%増加
  3. 遠距離通話の58%は若年層
  4. 若年層が購買活動をするピークタイムは朝10時と夜10時

 ユーザー分布を地域別にみると北京、上海、広州、深圳などの一線都市(政治的、経済的に重要な地位にあり、また指導的役割を備えた波及力・牽引力をもった大都市)での普及率は93%に上ったが、三線以下の中小都市の普及率は50%を下回った。今後はこれらの地域で、さらなる成長余地があるとみられている。

 若年層の間でよく使われる「お年玉機能(WeChat内の電子マネーを他ユーザーに配れる)」の利用シーンは、本来の正月の利用から、その他記念日や祝日における利用が拡大。ショッピングの消費額は、男性ユーザーの方が女性に比べ月平均で1.3倍多く、2015年9月にもっとも売れたものはバッテリーパック、自撮りスティック、秋物の衣類などであったという。

 以下はテンセントが公表した、WeChatユーザーの典型的な一日をまとめたものだ。

 7時   起床して友達のタイムラインを見る
 7時45分 出発して移動時間でいくつかのコラムを読んだり、ゲームをしたりする
 8時30分 会社の近くに到着。Wechatペイメントで昼食を購入。
 9時   仕事開始
 10時   休憩 友達のタイムラインを見て、メッセージのやり取り。
 12時45分 ランチ休憩。京東(JD.com/中国ECサイト)を見たり、Wechatのコミュニティ内で会話。
 17時   帰宅準備。友達のタイムライン確認。
 18時    帰宅。Wechatペイメントで夕食を購入。
 20時   TV鑑賞。コラムを見たり、タイムラインを見たり、いいねを押したり、会話したり、ゲームをしたり、京東で買い物…etc
 22時   就寝準備。友達と会話したり、お年玉機能を使う..etc

 中国をメインに、世界中の登録ユーザー数11億人、月間アクティブユーザー数は5億人以上とも言われているが、ユーザー層やユーザー分布はこれまで公開されてこなかった。今回、公開された情報により、ほかのメッセンジャーアプリにどんな影響を与えるのか。