【詳細】ドローンタクシーで注目を集める中国・Ehang社とは

【詳細】ドローンタクシーで注目を集める中国・Ehang社とは

関連ワード:中国 有人ドローン

Written by 川ノ上 和文

Posted date:2016.06.27

ehang184_イーハン
photo by Ehang

 イーハンは今後、物流、医療、そして旅行観光の各方面でプロジェクトを進めていくとしている。旅行についての構想はすでに具体的だ。例えば、東南アジアの島間の移動をEhang184で可能にしたいという。

「(東南アジアの島間の)距離は大体、20~30キロで航行時間は15分程度。Ehang184であれば問題ありません。さらに島間は海で障害物や民家がないため、もし何か問題がおきても多大な損失がでることはなく、とても良いトライアルになります。東南アジアの小さな島においては航空規制もゆるく、米連邦航空局(FAA)や欧州のような厳しい規定もありません。ですからこのような点と点のような場所から、我々の製品及びシーン別の実証実験を始めていきます」(前出、厳COO)

 イーハンはその他にも救急医療に注目する。人をすぐに災害現場に送り込んだり、病院に送り届けたりし、迅速な救急対応が可能にするというものだ。現在、米FAAおよび安全部門と法整備や実務の調整をはじめているともいう。

 ただ現時点でイーハンは、自社のEhang184の普及については、一歩ずつ地道に進めたいとしている。PCが普及し始めたとき同様、すべての人が当たり前のようにそれを使うまでは、しばし時間がかかるだろうというのが経営幹部の考えだ。現状、ドローンの80%の用途はまだ空撮であり、すそ野が広がり始めているとはいえユーザー層は狭い。イーハンは、そんなドローン産業に全く新しいユーザーを引き入れることを、「我々がすべきこと」と定義している。

「私がいつも考えていることは業界が消費者を動かすということ。コンピューター業界でもこれは同じでした。IBMは初めてPCを生み出した企業ですが、ピラミッドの上に立ち、少しずつそのすそ野を広げていき、ようやく変革につながった。我々が業界のエコシステムを作ることに注力している理由もここにあります。このエコシステムを作るには、さらに多くのパートナーが必要です。いろんな企業がともに努力していかねばなりません。我々(中国)は世界の70~80%の市場を持っているのになぜともに進まないのでしょうか?現状でドローン産業は数億の市場規模とまだ小さいです。我々がまず考えねばならないのはこの産業をどう大きくしていくかです。産業が成長すれば自社のポジションも生まれてくるでしょう」(前出、厳COO)

 DJIを生みだした中国で、破格のドローン企業がまたひとつ世界に名を轟かしつつある。その構想が実現するにはまだしばし時間がかかると思われるが、ドローンを愛する人々、そして今後はすべての人々にとって見逃せない企業となりそうだ。

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参照
baijingapp.com
http://uav.huanqiu.com/