流通大手アマゾンが、街灯など高い場所に「ドローンの巣」を作る計画だ。19日、米メディアは、アマゾンが米国特許商標庁(USPTO)から、ドローンが着陸できる「ドッキングステーション(docking stations)」と関連した特許を獲得したと報じた。
アマゾンが米国特許商標庁に提出した特許出願書によると「ドッキングステーションは、ドローンがより長い距離を飛行したり、悪天候を避ける上で避難所を提供するなど、さまざまな特性を持つようになる」としている
ドッキングステーションでは、ドローンが配送途中にバッテリーを充電したり、また出荷データをアップ・ダウンロードすることができる。また届ける商品を他のドローンに渡す中継地としても活用することができる。エレベーターのような施設を設置し、ドローンの巣から地上に商品を下すこともできる。
アマゾンはさらに、その各ドローンの巣と交信可能な中央管制システムも開発する計画だ。管制システムで、その日の風の強さなどをリアルタイムに計算して、配送ルートを修正することも可能となる。加えて、アマゾン側は、このようなドローンの巣を基地局に活用できるとしている。ドローンの巣が設置されたエリアに無線インターネットを提供したり、看板として活用し、収益を得る構想だそうだ。
アマゾンは、ドローン配送サービス「プライムエア(Prime Air)」のための技術を開発中だが、先月、米連邦航空局(FAA)は、パイロットの視界を外れた商業ドローンの運行を禁止する規定を発表。事実上、アマゾンのドローン配送計画が不許可となった。それにもかかわらず関連特許出願、技術テストを続けている理由ははたして。今後の去就が気になるところだ。