空からクラゲを監視!?海水浴場を守るドローンの使い道とは

ロボティア編集部2016年8月16日(火曜日)

 ドローンの活用が期待される分野のひとつに、海岸における安全監視があるが、実際にはどのような使われ方をしているのだろうか。

 まず、世界各地で一般的になりつつ用途としては、海水浴場を訪れた人々の安全モニタリングがある。海上から水面を定期的にモニタリングすることで、溺れそうな人々を早期発見し、その情報を管制センターやライフセーバーに伝えるというものである。日本のセキュリティー企業関係者の話によれば「空からの視点には死角がほとんどなく、異常発見に非常に適している」そうだ。今年の夏、日本でも水の事故が相次いで起こったが、そのようなトラブルを事前に防ぐ策として、ドローンによるモニタリングが注目を浴びている。

 またドローンを使えば、離岸流や潮の満ち引きもモニタリングすることができる。人間の目だけでは確認することが難しい自然現象を、空の視点から監視するという訳だ。今後は、ドローンによるデータ収集を積み上げることで、海岸ごと、また海水浴場ごとの危険エリアを、科学的に策定することができるかもしれない。

 今年の夏、猛暑に襲われた韓国では、例年より海水浴に訪れる人々が多かったそうだ。そこで発生した問題のひとつが、クラゲに刺される人が続出するというものだった。そのため韓国では、クラゲの監視にもドローン導入。一定の効果を挙げた。泳いでいたらいきなりクラゲに囲まれた。そんな経験をした人も決して少なくないはず。ドローンを使った安全監視が一般的になれば、クラゲに刺される被害も減るかもしれない。

 いずれにせよ、ドローンがもたらす空からの視点は、海の安全に大きく役立つ可能性を秘めている。現在、世界カ国では水中ドローンの開発も進んでいるが、それらを掛け合わせた、より有意義な使い方が広がることが期待される。