AR(拡張現実)市場規模はVR(仮想現実)の3倍…2020年に13兆円産業に

AR(拡張現実)市場規模はVR(仮想現実)の3倍…2020年に13兆円産業に

Written by Pocca

Posted date:2016.11.17



 すでにARはゲーム分野のほかに様々な産業に導入され、業界の姿を急激に変貌させている。 たとえば製造分野では、ARによって仕事の進め方が変わりつつある。 製造過程において、従来の紙ベースの作業指示書からタブレット用ARシステムを導入することで、リアルタイムで指示を受けることができる。また、実績情報を扱うデータ管理においても、その都度登録することで、最新のデータ状況を瞬時に共有することができる。これは、製造過程における手間を最小化して所要時間も削減し、業務の効率性を極大化するだけでなく、それぞれ個人の業務もよりスムーズなものにしている。

 同様に医療・ヘルスケア産業も、ARの活用度が高い分野であると言える。今ではAR機器によって、さらに精密な医療診断が可能に。なかでも、外科手術におけるリスクの軽減、患者への負担の軽減の補助に大きく寄与すると言われ、すでに一部では実用レベルの段階にまで来ている。

 前述した例は、ARが活用される数多くの分野のうち、ほんの一部に過ぎない。AR技術は今後、教育、放送、観光、建設などあらゆ る分野に導入拡大され、既存の業務に革新をもたらすだろう。

 しかし、一方でAR技術が様々な分野で具現化されることで、著作権を含めた法的問題のほかにも、個人のプライバシー問題や現実世界に対する感覚過敏の問題などが、浮上しつつある。業務上導入に先立って、データの収集範囲、データ保存方式、データ所有主を明確に区分するなど、さまざまな、そして適切な規制を作る必要がある。慎重かつ倫理的な活用が先行しなければ、その利点を最大限に生かせないという点は、その他の技術となんら変わらない。

 とはいえARは今後、業務効率性の強化、コスト削減はもちろん、協業などの企業のプロセス、さらには労働者個人の暮らしにも大きな影響を及ぼすことは明らか。今後、企業間さらなる競争に注目が集まりそうだ。
1 2