韓国政府が3年間で「官民共同ドローン事業」に500億円投資

ロボティア編集部2016年12月7日(水曜日)

 韓国・産業通商資源部は今後3年間、官民合同でドローン産業に5000億ウォン(約500億円)の資金を投資すると明らかにした。コンシューマー(ホビー)用ドローン市場の席捲には出遅れたが、高機能な産業用ドローン市場では主導権を握っていく決意が示された。

 産業通商資源部のチュ・ヒョンファン長官は6日、大田韓国航空宇宙研究院で開催された「無人機産業懇談会」に参加。次のようにのべた。

「今後ドローンを本格的に産業化するため方法を模索する(中略)今後3年間で2000億ウォン(約200億円)以上の公共市場を創出し、官民合同で5000億ウォン(約500億円)を集中的に投資する」

 産業通商資源部はまず、産業用ドローン市場の創出のため、エネルギー関連施設の管理、山火事監視など、公共分野での需要を大幅に喚起・拡大する計画。同時に、電力線監視、農薬防除、配送など有望分野の実証実験を大々的に実施しつつ、検証されたビジネスモデルに関しては市場を開拓していくと明らかにした。また今後、公共の開発援助事業と連携して、ドローンの輸出産業化も図る方針だという。

 チュ長官は「まだ絶対強者がいない新市場分野は、市場の先取りがカギ(中略)ホビー用ドローン市場で韓国は出遅れたが、今後有望な分野である高機能な商業用ドローン分野では、我々は市場を先行獲得することができるように、業界としても投資を強化してほしいと」とも、コメントを残している。

 産業通商資源部は、ドローン産業の発展方法に関する追加意見の収斂、また関係省庁との協議を経て最終案を確定。年内に発表予定の「産業発展ビジョン(仮称)」に反映する予定となっている。

photo by LG電子(via flickr)