韓国企業が1時間以上飛行可能なドローンを開発…水素燃料電池を利用

ロボティア編集部2017年1月14日(土曜日)

 長時間飛行ドローンを開発企業する韓国のジャイアントドローン社は、昨年12月に水素燃料電池を利用したドローンを1時間以上飛行させることに成功した。飛行に成功したドローンは「アルバトロスp1200」モデル。固体高分子形燃料電池(PEMFC)と、4つのモーターで駆動される回転翼タイプの機体だ。

 これまでのドローンは、リチウムイオン電池を使用して、20分内外の短い飛行時間が基本であり、用途が限定的だった。ジャイアントドローンは、水素燃料電池でこのような飛行時間の問題を解決した。次世代の新エネルギーとして知られる水素燃料電池は、すでに自動車や航空機の重要な動力源として開発が進む。

 ジャイアントドローン側は、1時間以上の長時間飛行に成功したのは、韓国国内初であり、ドローン産業に大きな転換点もたらすと期待している。また、現在の飛行に成功した保存容器よりも大きな保存容器を使用すればより多くの水素を保存することができ、2〜4時間まで飛行が可能であると付け加えた。

 ジャイアントドローンは最近、韓国・国土交通省が進める「ドローンモデル事業」の「施設安全診断分野に選定されており、一回の飛行で20km以上飛行し、施設管理が可能なドローンを開発することに注力している。

 ジャイアントドローンは自社開発したドローンを、送電塔のOPGW(光ファイバ複合架空地線)の施設点検、パトロール監視用、施設安全診断、森林保護と災害監視、国土調査とパトロール、沿岸と接する地域管理、物品の輸送などさまざまなシチュエーションに拡大・適用する計画だと明らかにしている。

photo by Giant Drone