次世代AI技術「敵対的生成ネットワーク(GAN)」研究第一人者が語った衝撃の成果

ロボティア編集部2017年6月7日(水曜日)

 人間には置かれた状況から数秒後を予測する能力を持ち合わせている。上記のプロジェクトは、その力をGANを通じて機械に持たせようという試みと言えば理解しやすいだろうか。これらの技術革新が進めば、犯罪や事故を予測する監視カメラ、もしくは自動走行分野で大きなイノベーションを起こすきっかけになると期待されている。

 なおGANは画像分野だけではなく、活字認識や自然言語処理の分野でも大いに貢献しうるという。グッドフェロー氏は、GANに特定の文章スタイルなど学習させると、ユーザーよりもはるかに豊かで洗練された言語を使用することができるとした。例えば、有名小説家が持つ特有の文章展開方法を学習させれば、ユーザーの文章を小説家のように変調させることが可能だというのだ。

 グッドフェロー氏は、GANが登場してわずか2〜3年で様々な工学的話題に接近できるようになったとする一方、まだ人工知能が人間のように豊かな情報を生成・捻出するレベルに至るまでは、重要な課題がいくつか残っていると現状を語った。

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