facebookがロボット分野に密かな野心!? 特許申請「変形型移動ロボット」とは

ロボティア編集部2017年1月19日(木曜日)

 フェイスブック(facebook)は12日、米国特許商標庁(USPTO)に2輪と3輪を自在に変化させることができる移動ロボット「セルフバランシングロボット」の特許を申請した。実用化の意図があるかは定かではないが、特許を提出する背景からは、大手IT企業が抱くロボット産業への野心が透けて見えてくる。

 米国特許商標庁に提出された特許出願文書によれば、フェイスブックはテレプレゼンスロボット(備え付けられた画面などで顧客対応などの業務を行う遠隔コミュニケーションロボット)と、物を運ぶ配達ロボットの機能を合わせた形のロボットの特許を申請している。実際にテレプレゼンス機能が備わっているのかは定かではないが、形から推測するにそのような傾向がある。

 同ロボットには3つの車輪があるが、その状態で荷物を積み移動する際、小さなサイズの前輪を収納し、セグウェイのように2輪で動くことも想定されている。また、ロボットの上部には、スクリーン、カメラ、マイク、スピーカーなどが搭載されており、下部には物を積むことができる空間が備わっている。またロボット内部の温度を制御することができる冷却システムも備えている。

 パナソニックは11日、自律型配送ロボット「ホスピ(HOSPI)」を”再発表”した。これは病院などで使われていたものを、ホテルや空港用にアップグレードしたものだ。フェイスブックが申請したロボットは、形状としてはどこかホスピに似ていなくもない。

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 現在、サービスロボット(工場以外の社会空間で使われるロボット)には、しっかりとした用途や使い道が想定されていないと、ビジネス的に成功することが難しいと言われている。テレプレゼンス+配達という機能を備えたロボットは、ひとつのトレンドとなるのだろうか。見方によっては、汎用性が高く、どんな分野の産業にも導入できそうに見える。

 徐々に成功をしはじめいている同タイプのロボットとしては、ルームサービスロボットがある。米スタートアップ・サビオケ(Savioke)が開発した「リレイ(Relay)」は、すでに5つのホテルブランドで計12台が稼働しているという。

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 いずれにせよ、世界の大手IT企業の一角が、ロボット関連の新特許を提出したことは注目に値するかもしれない。自前のソフトウェア開発の強みをどう活かしてくるのかも、注視したいところだ。

photo by USPTO