「当初、僕もサーマルカメラで対象をしっかり識別できると考えていましたが、実際にはそう上手くいかない側面があると理解できました。例えば、地面の砂利などが高温になってしまうケースがある。つまり、誤検出の可能性が浮上しました。他のチームの準備がどの程度進んでいるか気になるところではありますが、本番までにはきっちりと対策を練っていきたいですね」
ちなみに、今回使用されたサーマルカメラ・FLIR Zenmuse-XTの価格は150万円。今後、ドローン×熱感知による測量・調査などが一般化するとした場合、解像度など性能の問題と同時に、値段もネックになっていきそうだ。とはいえ、特注のサーマルカメラを一から開発しようとすれば、さらに莫大な費用がかかるだろう。既製品のサーマルカメラの性能を引き出しつつ、「何ができて、何ができないか」の判断を可能にしていくためには、技術を運用する側のノウハウと経験の蓄積が不可欠になってきそうだ。
「KELEK×F」、そして他の参加チームが本番でどのようなソリューションを提示するのか。長野県伊那市が主催するシカ検知コンペティションの行方を、引き続き追ってみたい。
■ドローンフェスin INA Valley
日時:2017年10月18日~21日
主催:長野県伊那市
監修:一般社団法人日本UAS産業振興協議会
企画・運営:ブルーイノベーション株式会社
後援:経済産業省、内閣府地方創生推進事務局、総務省信越総合通信局、伊那商工会議所、伊那市商工会
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取材協力:KELEK×F Direction&Text&Photo by Jonggi Ha(Roboteer)
Movie by オフィステイト(officeTATE)VLOG|Twitter|Facebook|Instagram