【ドローン空撮】不慮の墜落を回避!機体選び&メンテナンスが肝

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 一年ほど前、ある会社のフライトコントローラーをメインで使用してマルチコプターを飛行させていたところ、ホバリング中に突然機体がひっくり返り、墜落してしまいました。フライトコントローラーは単体で販売されているものでしたが、それに個体差=初期不良があったのです。(このときはIMU=コンパスやジャイロなどが入ったセンサーの不良でした)。

 それまで数ヶ月間、テスト飛行を何度も行い、異常も無く飛行していました。が、その日突然症状が現れました。同じフライトコントローラーを使用していた方々からも、同様に初期不良による不具合があったというお話を、後から耳にしました。そのドローンが急に反転し墜落する症状は「フリップオブデス」と呼ばれています。また、このフライトコントローラーには詳細な飛行ログ(センサーやモーター、アンプのログ)を保持する機能が無く、明確な原因が特定できない例も多数あります。

 そうなると、定期的に部品を交換しても、初期不良などにより安全が保てないということになってしまいます。初期不良の可能性のあるものを業務で使用するのは非常に怖く、他社の機体を導入することにしました。

 新規で導入した機体の会社は、フライトコントローラーを含め全て自社で製造しており、負荷や振動をかけ初期不良を事前に低減させる「バーインテスト」、「振動テスト」、製造者が実際にフライトさせてチェックする「フライトテスト」を経て出荷しています。

 以前と比べ、メンテナンスする項目が減り、代わりに詳細な飛行ログを確認出来るので、変化をチェックするという手法に変わりました。もちろん定期的にメーカーにて詳細なチェックもしてもらいます。

 現在、私自身はそれに加え、自社の運用マニュアルに沿って、飛行場所の安全状況やバッテリーなど消耗品の状態を、墜落防止のためのチェック項目として事前に確認するようにしています。

 ドローンは空を飛ぶものなので、墜落の危険は偏在しています。とはいえ、一度の墜落が招く損失(事故のリスク、ビジネス上の信頼の喪失などなど)は、とても大きなものです。ドローンが墜落させてしまう原因に常に気を配りながら、オペレーションの精度を限りなく完璧に改善していくことが非常に重要になってきます。

十田 一秀

記者:十田 一秀


ドローン測量・空撮をてがける有限会社KELEK代表。鹿児島県姶良市出身。30年ほど前ラジコンヘリコプターを使用した空撮測量会社を興した父のもとで空撮測量技術の修業に励み2011年に独立。無人航空機による空撮歴は13年。年間現場数約200件と現場経験豊富なベテランフライヤー。 ・都内マンション眺望撮影 過去1年間68件(2016年8月時点) ・埋蔵文化財発掘調査における撮影や計測 ・熊本地震の災害時の崩壊道路計測 ・砂防調査用計測 ・河川調査用計測 ・テレビ番組撮影 NHKBS『発見!体感!にっぽん水紀行』シリーズなど ※航空法改正による飛行禁止空域及び方法においての『日本全国飛行包括承諾』を取得済み

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