中国が「ドローン所有者の実名登録制」導入...航空行政は歓迎

 一方、実名登録されないドローンに関しては、政府が「ブラックリスト」を作成、管理監督を強化するなど、いわゆる「ブラックフライ制度」を実施する方針だという。中国工信部は、今年からドローンメーカーの製品情報を収集して、企業の管理を強化する立場も表明している。狙いは、ドローンの安全飛行について社会的関心を高めること、そして所有者の安全意識を向上させることだ。ちなみに中国政府は、2015年8月にすでにドローン所有者のパイロット資格制度を導入している。

 なお中国の専門家たちは、ドローン実名制の実施について歓迎する立場を取っている。例えば、中国国際空港運行保証部のロン・ジン(龍俊)副部長は「様々な航空会社の事故を未然に防止することができるようになるだろう」とコメントしている。

「ドローン実名制は、一種のドローンの住民登録証のような役割を担うことになるだろう。政府はこれとともに、ドローン飛行が可能な自由区域と、制限区域など区域設定を適切に進めながら、販売店ごとに販売登録を誘導させるなど、ドローンの発展に積極的な環境を提供しなければならない。(中略)昨年、成都、昆明、重慶など中国の一部の地域の空港で発生した高度400m以下を飛行するドローンと旅客機の衝突事故を踏まえれば、ドローン実名制の最大の恩恵を受ける業界は旅客機市場になる」(ロン氏)

 一方、中国ドローンメーカー大手幹部も、法規制の重要性について同意。「適切な法規制がなければメーカー側の成長もドライブしていかない。1日も早い、適切なガイドライン強化をのぞむ」とコメントしている。

 世界のドローン市場を牽引する中国企業勢だが、実名制の実施によって、さらなる飛躍の機会を得ることになりそうだ。

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