中国は現在、4億6700万人の消費者を抱える世界最大のEコマース市場を形成している。2016年のEコマース市場の規模は、前年比19.8%増の26兆1000億元(約426兆円)を記録した。
そんな超巨大なEコマース市場を形成している中国で、ロボットによる商品配送が開始されたと報じられた。6月18日、「ショッピングデー」を迎えた中国では、EC大手・京東が中国人民大学、清華大学、浙江大学など6大学を対象にロボットによる配達に乗り出した。
同日、京東の大学流通基地でサイズ別に分類を終えた京東のロボットは、商品を載せて基地を出発。キャンパス内を走行し学生に荷物を届けた。京東のロボットは、搭載された自動ナビゲーションシステムに従い、障害物を回避しながら目的地へと向かった。なお目標地点100m手前になると、ユーザーにメッセージを送信。受取りを円滑に進めたという。
なおロボット本来の移動速度は電動自転車ほど。ただ、この日は大学キャンパス内を走るということもあり、安全を期して歩行者の速度で運行するように設定された。また、加速防止のため舗装された道では減速した。
中国メディアは、大学生が新しい技術の恩恵を受けた最初のグループになったと報じている。京東は今後、大学内1300か所の流通基地を、ロボット配達の拠点にしていく計画だ。
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photo by People's Daily