WWFとグーグルの「ドローン密猟監視」が暗礁か...見つけても逮捕できず

ロボティア編集部
ロボティア編集部

 なお密猟の監視にドローンが使用されるのは今回が初めてではない。数年前、ドローンが世に登場し始めた当初、空中からの監視というアイデアは野生保護活動家らから絶大な支持を得たそうだ。が、実際にはそれほど効果をなさないとして失望の的となった。

 その理由としてはまず、公園関係者が野生環境に適さないモデルのドローンを購入してしまったり、正しく使えなかったため。現在、どんな環境・条件でも一律にタスクをクリアできる汎用性の高いドローンはどこにも存在しない。そのため、用途にあった機体やソリューションを地道に模索すべきなのだが、使用する側にはその知見がなかったことになる。なかには、とにかく高価な機体であればよいと“散財”してしまう公園関係者もいたと言われている。

 もうひとつの理由は、ドローン監視には関連機器やソフトウェアが必要で、その費用が保護団体の予算をはるかに上回るという点だ。アフリカでは、密猟監視用のドローン運用コストが月額10万ドルほどかかるとも言われている。費用対効果が決定的に実証された例もほぼ皆無だという。

 ちなみに、アフリカではドローン監視によって逮捕された密猟者は一人もいないそうだ。ドローンチームが密猟者を発見しても、地上に犯罪者を取り締まるための支援体制が整っていないというのがその決定的な要因だ。クルーガー国立公園では一度、ドローンチームがサイの密猟者らを発見。公園管理者に通達した。しかし、「付近にレンジャーがない」という回答があったきり、犯罪グループを取り逃がしてしまったというエピソードが報じられている。ドローンチーム関係者は、「公園側が望むことをしているのに、バックアップがないというのは呆れてものも言えない」と訴えているそうだ。

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