アメリカ議会「法案通過予測AI」登場...審議の公平性担保に期待

ロボティア編集部
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 研究チームは、人々が「通過しない」と考えていた法案のうち65%に対して、人工知能が「通過する可能性を予測した」という研究結果を発表している。この研究論文は、米学術誌「プロスワン(PLOS ONE)」の6月号に掲載された。

 なお今回の研究が注目を集める理由のひとつに、新しい言語分析方式を使用しているという点がある。「GovTrack」のソフトウェア開発者であるジョシュア・タウバー(Josua Tauberer)氏は、「ネイ博士チームの予測システムは、非常に革新的に発展する可能性が高い」としている。

「研究を通じて、法案を(言語的に)分析した資料だけで法案通過の可否を予測できるということに驚いている」(ネイ博士)

 一方、言語分析だけでは、法案通過を正確に予測することは不可能だという主張もある。ワシントン大学の政治学者ジョン・ウィルカーソン(John Wilkerson)教授は、「より正確な予測のためには、議員たちの心を分析する必要がある」としている。というのも、政策や法案が決まる過程は、人々が考えているように単純ではない。議員の心理に応じて、審議の状況が急変することもある。そのため正確な予測を行うためには、議員たちの内面や心理を予測するする必要があるというのが、ウィルカーソン氏の考えだ。

 今後、ネイ博士チームの研究が進み、実用化にいたるか否かは未知数だ。それでも、政治家の「隠された意図」を暴き、審議通過に足る法案を公正に判断できるAIの登場には、関心と期待を寄せざるをえない。

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