中国Baidu(百度)が中国農業銀行とフィンテック業務で提携…農村部の金融サービス強化へ

 百度の幹部である朱光氏は、「金融業界は、人工知能技術にとって非常に重要な分野。様々なデータやアルゴリズムを組み合わせることで、新たな可能性を生み出せる。百度の先端テクノロジーで、新しい金融の未来が見えてくるのです」と語り、今後は百度が新たな金融の未来をもたらすことを会見の場で宣言した。また、同氏は百度が金融業を行う上でのキーワードとして、「顧客への対応サービスの質を高めること」「金融サービスを提供するにあたりプラットホームの設立」「金融業における科学技術のさらなる飛躍」の3つを掲げた。

 百度の金融部門の挑戦はまだ始まったばかりで2018年1月より本格的に始動するという。サービス開始にあたっては、まず顧客獲得、ID識別、ビッグデータによる金融リスクヘッジ、投資アドバイスを人工知能を利用して行っていく予定だ。朱光氏は、百度の金融科学技術レベルについて、計算能力、人工知能による計算、ビッグデータの分野においては世界の先端レベルにあり、今後は顧客画像・音声識別・画像識別などを組み合わせた新たな金融サービスを開発中だという。

 百度と中国農業銀行が共同で開発を進めるサービス「金融小秘書」については、実際にデモを行い、顧客がスマートフォンを使用し顔認証によって、IDチェックを行うシステムについて説明。今後の展望として、人工知能などの先端技術を使用し、多くの人々が平等な金融サービスを受けれるようになることが目標としている。中国の農村などでは、金融サービスとは無縁な人々もまだまだ多いが、人工知能によるビッグデータ解析や機械学習が進めば、そのような人々にも今後、金融サービスを提供できる可能性が広がるだろう。

 百度のライバルであるアリババグループはすでにネット金融サービス「蟻金融」を軌道に乗せている。百度が今後、この分野でパイオニア的存在となるには、更なる努力が必要となるだろう。

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出水鴻正

記者:出水鴻正


1978年、東京生まれ。出版社勤務の傍ら、フリーライター・ルポライターとして活躍。専門分野は中国社会事情、最新テック、軍事宇宙など。